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記事・論文

第8回/「プロボノ」という新提案

 

 企業の本社部門におけるグリーンな取り組みを考える上で、これからのキーワードとして「プロボノ」を提案したい。

 プロボノとはラテン語でFor Good、すなわち「公益のために」を意味する。英米などで一般的につかわれており、最近日本でもにわかに注目を集めつつある言葉だ。

 プロボノの代表例は、弁護士や会計士による社会貢献活動だ。NPOが活動を行う上で必要な規約の策定や契約の締結、会計や税務などに関して専門家がアドバイスや諸実務を支援するといった例が多々見られる。

 こうした支援は、時にNPOにとって喉から手が出るほど欲しいものだが、有償で依頼することが現実的でない場合も多い。専門知識を持つプロが自身の持つスキルやノウハウを提供することは、NPOにとって非常に貴重な力となりうるのだ。

 このプロボノの考え方は弁護士や会計士の専売特許ではなく、すべてのホワイトカラーに適用できると思う。

 筆者の提案は、ぜひ、企業の本社で働く人たちには、この「プロボノ」を取り入れ、自分たちの仕事を通じて培ったノウハウやスキルを社会のために生かせないか、考えてみてほしい。

 例えばファッション業界で働く社員のみなさん。広報担当者は、プレスリリースを作成したりメディアを集める手法を知っている。ならばNPOの広報を手伝い、いかに記者を集め記事にしてもらうか、知恵を絞ってみてはどうか。グラフィックデザイナーがいれば、NPOのロゴをデザインできるかもしれない。マネジャーはNPOが立てた目標がきちんと実現に向かっているか進捗管理してあげられるだろうし、人事担当者ならボランティアのマネジメントに一役買えるのではないか。

 社員の貴重な時間を社会貢献につかうなら、その会社の「らしさ」を生かした形で取り組んでみよう。そのほうがNPOにも喜ばれるし効果も大きい。それが「プロボノ」のメッセージだ。