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記事・論文

第6回/美容室にもグリーンを-アースブック

 

 お店ができるグリーンな取り組み。今回は美容室を舞台に考えてみよう。

 オーガニック素材のシャンプーをつかったり廃液を浄化したり、さまざまな取り組みをしている美容室があるが、アースデイマネーで取り組んでいるのが、美容室の本に着目した「アースブック」というプログラムだ。

 一般的に、美容室に行くと、目の前に雑誌が数冊出されてくる。ときにはそうした雑誌を眺めながら最近の流行などをウォッチするのも悪くない。そこにグリーンな選択肢を提供するとしたらどういうことが考えられるだろうか。

 そこで始まったのが「アースブック」だ。アースブックは、筆者をはじめ環境関連の専門家に声をかけて選定してもらった本を一括購入し、五冊前後のセットに仕分けし、定期的に美容室へと貸し出すしくみだ。最初のセットの貸出期間が終了すると、本を回収して、別のセットがまた届く。美容室の顧客は、個人差はあるが二~三ヵ月に一度来店する人が多いことから、二ヵ月サイクルで本が更新されていれば、常に本棚を新鮮な状態に保っておくことができる。

 アースブックの本は、写真やイラストが多く、ぱらぱらとめくるように読めるものばかりだが、テーマは、環境や自然、食などを扱ったものに絞り込んでいる。二~三十代の女性には、こうしたテーマに関心を持つ人が多く、美容室の顧客層とのマッチングは良好だ。ある美容師さんからは「一冊全部読んで行った人もいました」という声も聞こえてくる。

 アースブックのポイントは、一冊千五百円以上するような書籍を、月額千二百円程度で調達できることだ。複数の店で本をシェアすることでコストを抑え、顧客が望んでいるものを提供し、しかも環境や社会貢献的なメッセージを発することができる。

 ここでも、定番のファッション誌の購読をやめるべしと言うつもりはない。ただ、毎月買っている図書の一部を、こうした本へと切り替えれば、お店はまた一つ「グリーン」を実践できるのだ。