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home  writing's index  繊研新聞「GREENで行こう!」
記事・論文

第1回/サンフランシスコの街で

 

 米国のオバマ大統領が「グリーン・ニューディール」を唱えて以来、グリーンという言葉が急浮上した。ところが、筆者が07年初夏にバークレーを訪問したとき、すでにグリーンの潮流は頭角を現し、08年末に訪れたサンフランシスコでは、日常の様々な場面に定着しているようだった。

 例えば、筆者が宿泊したホテルには「Greenopia」という冊子が置かれていた。これは、ファッション、食、雑貨など、あらゆる分野において環境配慮をする店や商品だけが紹介されているガイドブックだ。

 そこに載っていたレストランに行ってみると、今度はメニューの裏表紙のページ半分ぐらいを割いて「ホームレス支援団体に売上の一部を寄付しています。当レストランからの支援を希望する市民団体の方は気軽に担当まで連絡をしてください」と書いてあった。

 サンフランシスコには、ほぼ毎日のようにファーマーズマーケットが開かれ、近郊の農家が野菜や果物などを直売している。あるイチゴ農家に話を聞くと「有機にしたのは4年前から。お客さんがみな口をそろえて“ナチュラルなものが欲しい”というから、うちも有機に切り替えたよ。」

 ボランティアセンターに行くと「ボードマッチ」というイベントの準備に大忙しなようすだった。ボードとはNPOの理事のこと。このイベントには、企業の役員など約600人が、NPOの理事になることに興味を持って詰めかけるそうだ。「役員がみなNPOで理事をしていることをCSRの柱にする企業もあるわ」と、センターの人が教えてくれた。

 最後に、ホテルで会計をすると、宿泊料に1.5ドルが上乗せされている。このお金は、このホテルが支援するワンブリックというボランティア団体に寄付されるという。
もう、次から次へと押し寄せるグリーンの波に酔いそうなほど。

 そんなグリーンとは一体どんな考え方なのか?この連載では、グリーンをキーワードにこれからの企業や個人のあり方を考えていきたい。