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講演・講義

高知街路市に学ぶ朝市のイロハ。

 

(嵯峨) 実はたまたま今朝のことですが、会社の同期のメンバーと朝、築地で待ち合わせをして、市場を見て回り、しかも朝の8時からビールを飲んできてしまいました。(笑)

 今日のこのイベントがあるからというわけでなく、妙な巡り合わせで、2ヵ月ぐらい前からもともとそういう企画になっていたのですが、それが、なかなか感動的な場所でした。東京にもこういう場所があったのか、と思うような印象です。あそこは本当の市場ですね。たいへんな活気があります。

 ところがどう見ても一般の人がふらっと立ち寄っていいような場所ではない。今日見たのは市場の入口付近で頭に氷を当てている人がいました。暑いから氷を当てているのかと思ったら、頭から思いっきり流血してまして(笑)・・・笑い事じゃないかもしれませんが、とにかくこれはなんて危なっかしい場所なんだろう、こんなに外国人の観光客も来ているけれども事故も起こりかねないなと思った次第です。

 とはいえ、思いましたのは、こうした活気はそのままに、しかし一般の私たちでも楽しめる、そんな朝市があったらいいなということです。海外の朝市を見て思うのは、その活気でしょう。そういう朝市を渋谷にも、と思っています。

 アースデイMONDOは、イベントというよりはむしろ日ごろの打ち合わせの拡大版ぐらいに思っていただければと思います。朝市に関しては、昨年の秋口から、渋谷で朝市がやれないものかと思う4人のメンバーが時折話し合いをしているのですが、今日はその拡大版です。そして、願わくはこの場に居合わせた皆さんは幸か不幸か朝市に関して何らかの当事者であっていただけたら、と思っています。もう、この場に来てしまったからにはすでにこの動きに巻き込まれているというおつもりで、お付き合いいただけたらと思います。

 さて、今日お越しくださったのは高知市の「街路市係長」の森岡さんです。森岡さんは、今日は朝市があるので通常の勤務日なのですが、わざわざお越しいただきました。本当にありがとうございます。

 森岡さんからは、間違いなく日本で最大の、しかも310年というすばらしい歴史を持つ高知の朝市のお話をお聞きします。まずは1時間ほど、森岡さん、よろしくお願いします。





高知市内の各所で開かれる街路市

 ご紹介に預かりました、高知市で街路市係の係長をしております、森岡と申します。

 高知市の街路市と他の朝市との違いは、高知の街路市は終日市で、朝から夕方までやっているということです。4月から9月までは朝5時から夕方6時まで、10月から3月までは朝6時から夕方の5時までです。ですから、私たちもその時間に合わせて出勤していますので朝5時前には会場に行きます。

 最も規模が大きいのは日曜市ですが、そのほかにも、火曜市、水曜市(私設)、木曜市、金曜市があり、さらに土曜日にはふるさと交流バザール土曜市というイベント的な市場もあるため、一週間のうち6日、市が開かれていることになります。
 高知市の地図をお配りしましたが、それぞれの市で開催場所が異なっています。市内のあちこちで市が開催されているわけです。

 それぞれの市の規模は、日曜市が長さ1.3キロで561店が出店しています。それから、火曜市は65店、木曜市は117店、金曜市は74店、という具合です。土曜市というのもあったのですが10店、あるいはそれを下回る数になってしまい今春でやめてしまいました。しかし、今はふるさと交流バザールという形で行政がかかわってイベント的に実施しています。


街路市の歴史、反対運動の危機

 高知市の街路市がいつから始まったかと申しますと、江戸の元禄3年という記録があります。土佐藩の4代目藩主の山之内豊昌(とよまさ)の時代に藩の政策として場所と日にちを決めて市の開催を認めたということが発端のようです。今でも三重県の四日市や広島県の廿日市など市の開催日が地名に残っている地域がありますが、高知では明治9年に太陽暦の導入に伴い日付市から曜日市へ、つまり、現在の日曜市などの形に移行しました。

 一時期、第二次世界大戦の時期には休止しましたが、戦後はまた元どおり市を再開しました。しかしながら、その後ずっと順調だったかというとそうではありません。昭和30年代、車が増え始めモータリゼーションが進んだ時代に、道路の混雑や商店街の圧迫などが取り沙汰されました。昭和34年には「青空市反対運動」が起こり、また、昭和37年には街路市を屋根つきの場所への移転(これは事実上の街路市の廃止を意味します)という議論が持ち上がったそうです。

 しかし、高知市としては「日曜市調査協議会」を開き、その中で街路市について話し合いを重ね、やはり地域の心のふるさとであり、交通量を調べても街路市を行っている通りでは交通に与える影響が少ないということで、街路市を続けようということになりました。

 折から追い風になったのは昭和40年代の観光ブームでした。街路市は観光地として多くの観光客が来る場所となっており、高知に人を呼び込む魅力になっていることが取り上げられ、街路市に対する評価が高まっていったのです。


日曜市の全貌 ~ 出店料から出店者の条件まで

 日曜市に関してさらに詳しくお話していきたいと思います。まず、出店者の内訳ですが、圧倒的に農業が多いです。農産加工品を含む農業が全出店者の61%を占めています。花が13%、製菓が5%、乾物が4%、金物が2%、古物が2%、というような感じです。その他としては、食品をその場で加工するような出店者などが含まれます。

 出店者の方がどこから来ているかですが、高知市内がおよそ3分の2、高知市外からが3分の1となっています。市外の方の中には、一番遠いところでは高知市まで片道2時間半かけて来ている店もあります。朝5時に出店となると毎日2時過ぎに出ることになります。それでも毎週来ているので、たいしたものだな、と思います。

 高知市の朝市は道路で開かれています。ですから警察に許可を取る必要があります。そこで高知市街路市係がまとめて1年に一度警察の許可を取りに行っています。

 街路市の出店費用については、店の大きさによって値段が違いますが、間口2メートル奥行き1.5メートルの店で6ヵ月につき1万円弱です。また、臨時の出店の料金は間口2メートルとしたら1回出店630円となっています。

――― それは半年の値段、なんですよね? 半年で1万円というのはまったく予想もしていなかったので、最初見たとき、1回の出店料かと思いましたが。

森岡さん 半年なんです。とっても安いのですが、実際には、これに警察への許可申請のための証紙代2,200円(年1回)と保険料や水道料を払います。それから、テントは指定したタイプのものを出店者に買っていただくかご自分で作られるかなのですが、買った場合、特注品ですので1台7万円ぐらいします。それを除けば、確かに安いですよね。
 特注品のテントというのは、隣どうしで結べるようになっています。晴れていれば問題ないのですが、雨になりますと、テントを伝って雨が落ちてくると、これが前面に落ちるようだと通行人にかかることになります。そこで、道路の反対側の一方向だけに流れるように屋根に傾斜がついているのです。そして、隣どうし結んで雨がうまく流れるようにしています。

 次に、高知市が定めている街路市出店に関する要綱をご紹介したいと思います。ここには出店のための条件などが盛り込まれています。これは長年の経験の積み重ねによって出来上がった要綱といえます。

 市に新らしく出店するためには、第一に、高知市内に居住していること、という規定があります。ただし、農業者、漁業者に関してはこの限りではありません。次に、他の店舗を持っていないこと、という条件があります。ですから、商店街の方などは出店できません。それから、臨時出店者として出店した経験が3年以上、しかも、3年間の通算の開催日の半分に出席していることがあります。その他、同一の事業者が複数出店することを制限するような条件なども定めてあります。

 また、現在では、生鮮魚介類、生肉類、ペットなどの販売を新たには許可していません。現在営業されている方は、大きな法違反等がなければ、その方がいらっしゃる限り継続できます。しかも、高知の街路市は世襲を認めていますので、直系の次世代が引き継ぐのであれば、そうした商品を売り続けることは可能です。

 ペットの販売はできないのですが、家で飼っている犬や猫が子どもを産んだりしたときに、子どもの犬や猫をさしあげます、というような方は時々見かけます。

 一方で、街路市への出店者には義務もあります。店の周りの掃除をすることや出店者の住所、氏名、電話番号を明記した名刺や包装袋を用意することも全出店者の義務です。また、個々の番号を付けた名前の表示板を掲げることも義務付けています。卸売市場や農協から出てくる商品であれば、機械によって品質も管理されていますが、街路市には生産者が直接持ってくる場合が殆どですから、故意ではなくても、時々いいものがあったり悪いものがあったりと、品質にバラツキがあることがあります。そうしたときにどの生産者が作ったものかが分かるためにはこの表示が役立ちます。今後は通りに区画ごとに名前をつけることも検討しています。

 電気はありません。電気は周囲で営業している店や家と出店者が直接交渉して、融通してもって電気代を支払っています。水道施設は高知市が提供しており、水道代は別途負担をお願いしています。

 出店者に関して、珍しいところでは、学校単位での出店を認めています。校外学習などの目的で学校が出店を希望した場合は、長期間でなくても出店できるようになっています。

 それで、街路市の経済効果はどうかといいますと、年間の売上額が10億円、来客数が200万人という数字が出ています。


高知市「街路市係」の仕事

 先ほど、日曜市では朝5時から働いていると申しましたが、一日の仕事を紹介させてください。
 警備をシルバー人材センターにお願いしていますが、シルバーの方がいらっしゃるのが9時からなので、早朝は市役所の4名の担当が2組に分かれて3.2キロの街路市の会場を見て回らなければなりません。

 私どもは4時45分ごろには日曜市の会場に集まっているのですが、出店者の皆さんも4時半過ぎには見えられていて、5時が来ると開店できるよう近くで待機をしているような状態です。出店者は遅くとも8時までに出店するようにという決まりになっていまして、私たちは出欠のチェックをします。

 といいますのも、先ほどの要綱で申し上げましたとおり、年間の開催日のうち半分以上欠席すると次年度以後更新できなくなりますので、そのためのチェックをしているのです。それから、臨時使用の要望にも対応します。決められた間口は2メートルでも、隣が休んでいるので1メートル増やして使いたい、というような場合に、その許可を出して追加料金を徴収します。

 昼前には事務所に戻ってきて、帳票の処理や当日の苦情対応、遺失物の管理、問い合わせへの対応などを行います。
 片付けについては、4月から9月までの開催時間が6時までのときであれば、5時台から出店者の皆さんに片づけを呼びかけます。6時からは通行止めが解除になるため、撤収が追いつかないと交通渋滞を招いてしまうからです。

 夕方6時に店が閉店してから、最後の見回りを行います。出店者の方の忘れ物がないかなどを確認して、市役所に戻って日誌を書いたりなどすると、終業時刻がだいたい7時ごろということになります。

――― あの、それは14時間労働ということですね・・・。それを毎週されるんですね。

森岡さん じゃあいつ休んでいるかというと、基本的に休みは水曜日です。火・水、または、水・木で休みを取るように言われていますが、実際には1週間に1日休めたらいいかなという状況です。

 その他の火曜市、水曜市などについては、開催時間が日の出から日没の1時間前という規定になっているため、いまの時期だと4時半ごろから始まります。日曜市以外の運営は、シルバー人材センターの方に大部分をお願いしているため、4時半に行くのはシルバーの方たちです。私たちは8時か8時半頃に市に行き、出欠を取っています。

 土曜日は朝7時前に出勤しています。土曜日は伝統的な街路市と違って「ふるさと交流バザール」というイベントなのですが、これが7時半から準備、9時から午後3時まで開催、午後4時には撤収です。土日はこうしてほとんど外出していますので、もともと色黒だったのですが、すっかり日焼けしました。(笑)


街路市の抱える課題

 街路市にも課題があります。
 どんなことが課題かというと、出店者の平均年齢を見てみますと64.97歳。ここ5年で2歳以上高くなっています。これは危機的状況でして、出店者の中には80歳、90歳の方もいらっしゃいます。後継者をどうするかが大きな課題です。

 これは、街路市出店者の大半が農業者という中で、農業者自体が減っているということもあるのですが、若い農業者の方に聞くと、街路市に出店するのはやぶさかではないけれども1日中拘束されるのはたまらないという声を聞きます。直販店であれば、朝商品を持っていけば、昼間に商品を売ってくれて、夕方また行けば精算ができる。日中は仕事に時間が割けるというわけです。

 そういう意味では、「10年後の日曜市はあるのか?」という問いがあれば、「現状のままでの日曜市は続かないのではないか」と答えるしかないと思います。今後は出店の条件を少しずつ見直すようなことも考えていかなければいけないかもしれません。

 一方で、6割、7割を占める農家などの生産者に変わって、縁日の屋台のような業種ばかりにしてしまうと、賑わいは出るかもしれないけれど、日曜市の良さがなくなってしまう。やはり日曜市は生活市であるべきだ、という中で、農作物という素材を売る農家の出店をどう確保していくかが、やはり課題といえます。

 そうした中で、これから3年間かけて、街路市の活性化のための計画を作っていくことになっています。これから、街路市の出店者や来訪者の方へのアンケートを行ったり、近隣の商店街なども交えて議論をしていく予定です。

 例えば、先ほどテントの話がありましたが、やはり、雨が降ったり夏場は日差しが強かったりなどで高齢者には厳しいのではないか、だとしたら、街路市をアーケードのある商店街に移動したほうがいいのではないかといった案なども、選択肢に入っています。そうしたことで、10年後に向けてどのような街路市をつくっていくか、いろいろ試行錯誤しているところです。


早口になりましたが私のほうからは以上です。





運営費は? クレームは? 商店街との関係は? 次々と、質疑応答

――― 生鮮魚介類や生肉は許可されないということでしたが、やはり衛生上の問題があるからでしょうか。

森岡さん そうですね。衛生上の問題もあるのですが、例えば生鮮魚介類になりますと血や内臓が混じった水が流れます。では流すのはどこかというと下水になるのですが、それは下水の管理者の側から不許可ということになっています。それから、保健所の許可については加工された魚についてはまず無理ということです。では、丸のままの魚ならいいかというと、丸のままの魚を買っても最近の人は調理できないということや、あまり量が多くても今の核家族では食べきれないことや、日曜日は中央卸売市場が休みなので、日曜市に出すとしたら前日の仕入れになってしまうことなどから、結果として許可しないということになっているのです。

――― 既存の商店街との関係というのは微妙なものがあるように感じるのですが、その付近はどうなのでしょうか。

森岡さん 昭和30年代は街路市の反対運動などもあったのですが、最近では、むしろ街路市があってこそ商店街が活性化しているという状況です。商店街の多くは農産物を扱っているのではなく、衣料や雑貨が多いので競合しません。また街路市は朝5時からやっていますが、商店街の開店は10時ごろです。そうしますと、朝の時間帯に街路市を回って、買い物をした後、ついでに商店街も寄ってみようかというようになります。業種とか時間帯という面からみて、商店街と街路市は親和性が高いのです。
 衣料品は季節を先取りして売られていますが、その色は、食材の色と非常によくマッチしていて、衣料品を販売する商店の近くに食品を売る店があると衣料品もよく売れるという統計があるそうです。ですから、秋になって茶色とか赤とか黄色の服を売りに出すときに、食材を出す店にそういった色の果物が並んでいると衣料品の売れ行きもよくなるんだそうです。


――― 焼きそばやたこ焼きの屋台などは少ないと聞きましたが、出店者にとっても長時間店番をしているので食事ができる屋台があったほうが助かるのではないですか?

森岡さん 確かに、野菜だけの市であれば活気もありませんし、そうしたお店は多少はあったほうがいいですね。また、田舎寿司を打っている店もたくさんありますので、出店者がそういった店で買ったりする光景も見かけます。
 それから、中には商売に長けていらっしゃる方もいて、街路市出店者向けにデリバリーをしているような方もいらっしゃいます。(笑)
 閉店の時間が近づくと、出店者どうしが、余った商材を物々交換するような光景も見られます。


――― 時間帯によって、どんなお客さんが来るんですか?

森岡さん 近所の方は朝の5時ごろから見えられる方もいます。地元の方のなかには、「日曜市は朝しか見るものがない」と言って朝一番に来られて必要なものだけ買ってすぐに帰ってしまう人もいます。そういう方は、出店者が準備をしているそばから買い物に来ています。
中には一晩飲んで朝を迎えて、早朝の市に立ち寄って帰る方もけっこういらっしゃいます。(笑)
 朝の7時ぐらいになりますと観光客の方も見えられるようになって、午前中から午後にかけて観光バスがたくさん入ってきます。
 熱烈な街路市ファンもいて、毎週のようにご夫婦で見えられる方もいます。
日曜市でしか売っていない食材もあります。例えば、発酵させたお茶でお茶の漬物と言われる碁石茶のようなものなどもあります。その他漢方薬になるようなものもあって、お茶だけで見ても街路市には50~60種類以上はあるようです。
それから、マタタビ。マタタビは食材にもなりまして、リキュールにして飲むと体のためにいいと言われています。


――― 付近に飲食店などもあると思うのですが、飲食店の方が買い出しに来られることはあるんですか?

森岡さん 居酒屋の店員が、食材を仕入れにきている姿もたびたび見かけます。また、日曜市開催場所の近所に料亭があるのですが、料亭の方などは生け花用に普通の花屋さんでは売ってないような山野草を買いに来られたりします。
(※  部は前段に説明した部分の言葉が足りなかったのか「居酒屋の店員さんなどは、朝市に立ち寄って食材を買って家に帰ることもあるようですね」になっていましたので取り消し  部分に修正を加えて入れました。)

――― けっこう木とか花とかを売っている店も多いんですね。

森岡さん そうですね。庭木もありますが、苗木を扱っているところも多いので、農家の出店者が苗木を買って帰り自分のところで植えるということもあります。


――― お店によって違うんでしょうけれども、普通のお店は1日でどれぐらいの収入になるのでしょうか。

森岡さん 調査をしたことはないのですが、出店者に聞いたところでは、少ない方は5,000~6,000円がりのようですが、多い方は何十万円と稼ぐこともあるようです。古物などの場合は、大量に買っていく方が現れますと1日で何百万という日もあるとのことです。
 高知の特産で、20個で1万円もするような立派なトマトが売られていますが、こうしたものでも飛ぶように売れます。そうすると、出店料は先ほど申しましたようにごくわずかですから、起業家になりたいと思う人は、まずは街路市で店を出してみて、そこでうまくいったら店を持とうかということもできるわけです。実際、街路市の許可要領では、店を持っている人は出店ができないことになっていますが、出店する時点では店を持っていなくてあとで店を持つようになった人はたくさんいらっしゃいます。


――― 運営コストでいちばん大きいのはどこですか?

森岡さん やはり警備などのセキュリティ面です。民間業者に委託している部分もありますが、大半はシルバー人材センターを活用しています。シルバーの方であれば1人1日8時間拘束で7,000円ぐらいですから。


――― 事故やクレームで多いのはどういうのが多いですか?

森岡さん 売ったものが買った人の思ったものと違ったというケースが多いですね。商品が悪くなくても説明が不足しているとトラブルにもなります。例えば、今ごろですと柑橘類などについては、車の中に置いておくと車内は50度、60度になりますから、帰ったら食べられない状態になります。それを説明しておかないといけません。とはいえ、こうしたクレームはひと月に1件もないですね。


――― テントは必ず皆さんが購入されるんですか?

森岡さん やはり、直射日光が当たりますと商品が傷みやすくなるのでテントは必需品ですね。
 雨は、テントの屋根に傾斜があって、出店小間の背後に水が流れていき、下に落ちるようになっています。一番怖いのは風です。隣どうしのテントをつなぎ合わせたり、脚のところで4点をつなげることで、テントが飛ばされないようにしています。


――― 基本的に雨でもやるんですか?

森岡さん 休みは年末年始の3が日とよさこい祭りと重なったときだけです。台風のときでも、余程のことじゃなければ休みません。前任者の話を聞く限りでは、これまでに台風で休んだのは1度ぐらいだと聞いています。


――― 値段は市価よりは安いんですか?

森岡さん 無農薬などのこだわりの店は値下げしませんが、一般の野菜であれば、市販のものより1割、2割は安いですね。


――― いろいろ質問が出てきましたが、そろそろ時間になったようです。
森岡さん、今日は貴重なお話の数々、ありがとうございました。